国分寺 精神科 心療内科 大学通り武蔵野催眠クリニック メンタルクリニック

催眠療法

» 催眠療法についての説明

催眠療法とは

イメージ

わが国では催眠というと、一般の皆様だけではなく、医師の間にもさまざまな誤解を抱かれているのが現状です。ただ欧米諸国などでは正当な医療行為として、医師、看護師、心理療法士などの他職種のスタッフが催眠を有効な治療手段として利用している現状があります。

催眠は古代文明の時代から存在していたと考えられており、当時は民間療法や祭儀などのために利用されていたと考えられています。19世紀以後は催眠から精神分析、行動療法、諸々の身体的療法が生み出されることになり、催眠はいわば「心理療法の打ち出の小槌」でもあります。

催眠療法の歴史は古く、それまでも社会的に貢献してきたのですが、まだ科学的にはしっかりと催眠の定義、治療効果のメカニズムなどについて明確にされていません。ただ多くの場合、「催眠状態」という意識の変性状態を利用した治療を「催眠療法」と呼んでいます。催眠状態は「注意の集中された状態」とされ、例えば面白いテレビ番組に見入っている時など、多くの方がそれを催眠状態と知らずに日常生活の中で入っていると考えられています。そのため、催眠は患者様に何かを植え付けようとするものではなく、患者様が本来持ち合わせているものを治療の文脈の中でご自身がうまく利用できるようにする試みを通して回復していただくことを目指しています。

人は催眠状態に入ると、無意識が優位になると言われています。無意識というのは、「何かご自身の中に潜むおどろおどろしいもの」なのではなく、「ご自身の持ち合わせた健康な素質」とお考えください。例えば、多くの皆様が比較的自然に、幼い頃無理なく歩行、字の読み書きなどを学ばれたことと思いますが、そうした過程はすでに当たり前のこととして今更に意識に上ることはほとんどありません。つまり、無意識の内に身体や脳にインプットされています。かつて何かを学習されたことはご自身にとっての成功体験であり、それは回復に必要なスキルを習得するために役に立てられる可能性があります。どのような形で患者様をサポートできるかを見立てるのは治療者の仕事になりますが、実際に新たな体験をしていく作業は、個々の患者様の持ち前のもの(リソース)を生かすことにかかっています。

場合によっては、患者様の心の準備次第によって、症状が出現することになったきっかけについて、年齢退行という催眠現象を利用して振り返るようなこともあります。ただそれは治療者の都合によってではなく、あくまで患者様の無意識の内の準備を考慮して行われる共同作業です。その際に「きっかけ」が明らかにされるにしても、それはその当時患者様の健康な素質が自身を守るために身に着けたものと考えられ、症状は患者様一人一人の生き方と深く結びついており、病的と考える必要のないものがほとんどです。

まとめますと、催眠は「患者様ご自身で不都合な心身的な状態から回復していくためのお手伝いの道具」ということができます

催眠療法の適応

一般に、以下のような精神科的あるいは心療内科的な疾患が催眠の適応と考えられています。

  • パニック障害、社交不安障害、外傷後ストレス障害などの不安性障害
  • 解離性健忘、解離性同一性障害(いわゆる多重人格性障害)などの解離性障害
  • 心因との関連が疑われるうつ病
  • 身体化障害、疼痛性障害、心気症、転換性障害などの身体表現性障害
  • 胃潰瘍や過敏性腸症候群などの心身症的疾患
  • 身体疾患をベースとする疼痛
  • 各種疾患の情動・衝動性のコントロール
  • 夫婦生活の問題
  • アスリートの心身的制御、受験生の集中向上
  • 禁煙や体重コントロール

などです。

一方、統合失調症や双極性感情障害(躁うつ病)などは一般に禁忌とされています。

催眠の副作用

イメージ

「催眠が効かない」ということは時々にあります。しかし、原則として「催眠に副作用はない」と考えていただいてかまいません。それにもかかわらず時に催眠による有害事象が報告されているのは、治療者が患者様側の要因を十分に考慮せずに、強引な操作を行おうとするためと言って過言ではありません。催眠を覚ますための覚醒暗示が十分であれば、必ず催眠からは覚醒します。前述のように催眠状態は「注意が集中した状態」とされ、病的な方だから催眠に入るわけではなく、健常者を含めて多くの方が催眠状態に入ることができます。

催眠療法を行うに当たって

予約について

催眠療法は、すべて予約制となっております。まずは電話でご予約下さい。

催眠療法を行う曜日・時間・場所

当院の開院時間帯であればご自身の都合で予約を取ることができます。まずは電話でご予約下さい。

自費診療についてのご説明

  • 催眠療法は、原則として1セッションを行うのに最低50分程度を要します。(ほとんどの方は50分で十分と考えられます)そのため、保険診療内では行うことができないため、すべて自費診療で行います。実際には、以下の費用を設定させていただいております。

    50分 : 10,000円(消費税別)
    100分 : 18,000円(消費税別)

  • 予約日の前日夕方4時までにお電話を戴けなかった場合には、キャンセル料をいただいております。そのことについては、催眠療法のご同意をいただく際に説明させていただきます。

催眠療法を考慮していただくにあたって

催眠療法を受けることを考慮される場合、以下の点にご留意ください。

  • 残念ながら、催眠療法はすべての患者様に適応があるわけではありません。そのため、催眠療法を始めさせていただく前に、1回のみ保険診療の中で催眠の適否についての見立てをさせていただきます。その上で催眠に適応があると判断された場合にはご同意の上で、2回目以降から催眠療法を開始させていただきます。
  • 初診は見立てだけで、催眠を行う時間はございません。あらかじめご了承ください。
  • 上の見立てにより催眠療法はお引き受けできない場合がございますので、あらかじめご了承ください。その際にはご希望があれば、一般的な精神療法や薬物療法により加療させていただきます。

担当医師

氏名 資格等
川嶋 新二
(かわしましんじ)
精神保健指定医
日本精神神経学会認定 専門医
日本臨床催眠学会認定 臨床催眠指導者資格

»催眠についてのQ&A
»さらに催眠療法について詳しく知りたい方へ

診療カレンダー

10月
  01 02 03 04 05 06
07 08 09 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26※
(15-18時)
27
28 29 30 31      
11月
        01 02 03
04 05 06 07 08 09※
(15-18時)
10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  

  休診    午後18:00まで    午後17:00まで    午後14:00まで   午後12:00まで   午後14:00~午後17:00まで

クリニック概要

所在地
〒185-0012
東京都国分寺市本町2-9-17 アスクムデルフィオーレ1階 101号
電話
042-349-6223
最寄駅
国分寺駅より徒歩3分
駐車場は、クリニック脇に1台だけ駐車できるスペースがございます。他の方のご利用の際には、ご了承下さい。
診療時間
診療時間

休診日:火・日・祝日
※土曜日は月2回休診のため、診療カレンダーをご確認ください

TOPに戻る