国分寺 精神科 心療内科 大学通り武蔵野催眠クリニック メンタルクリニック

令和元年9月14日(土)～15日(日)に札幌で開催された、日本デイケア学会の第24回大会に参加してまいりました。当クリニックではデイデアを開いてはおりませんが、地域の医療連携を考えるのも大切と思い、参加した次第です。

医療法人社団ほっとステーション大通公園メンタルクリニックの長谷川直実先生による大会長講演は私が今回最も楽しみにしていたもので、嗜癖、アディクション領域や司法精神医学における自身のご経験から「支援者の柔軟性」との演題でお話しされました。

嗜癖や犯罪関連の患者様は難治とされることが多く、正直多くの精神科医はその治療を苦手にしていると思われます。長谷川先生は、そうした患者様に接するためには柔軟性が極めて大切と言われ、その柔軟性は、症状をゼロにすることに固執しないこと、ユーモアをもって現実を楽観的に見る姿勢を忘れないこと、患者様の抱える問題を「問題」としてだけでなくその方の「特性」として見直し、その特性を治療的な文脈に取り入れる視点を持つこと、仕事など一般的に価値があるとされるものにこだわらないこと、医療に受け入れる際に厳しいルールにとらわれないこと、治療法は役に立つものは何でも取り入れること、など多岐にわたっています。

その他はほとんど治療技法に関するワークショップに参加していましたが、条件反射制御法、森田療法、動機づけ面接法など、改めて学ぶ機会となり、どれも非常に興味深く、刺激的なものでした。今後、自身の治療の中でも活かしていけるものになる予定です。