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アミーチスの『母をたずねて』~潜伏期という大切な時期

アミーチスの『母をたずねて』~潜伏期という大切な時期

2019年4月15日

アミーチスはイタリアの小説家で、『クオレ―愛の学校』という本の中の『アペニン山脈かららアンデス山脈まで』がもとになっている物語ですが、おそらく多くの皆さまが読まれたことがあるのではないでしょうか。ストーリーは単純で、イタリアのジェノバに住む少年マルコが主人公で、お父さん、お母さん、お兄さんの4人暮らしなのですが、借金ができてしまったためにお母さんが遠くアルゼンチンに出稼ぎに行った後音信不通となり、マルコが1人でアルゼンチンに渡って母を探し出し、再会することになります。アルゼンチンへの船旅は1ヶ月近くにおよび、マルコがアルゼンチンに到着してからもお母さんの居所はなかなかわからず、人からの情報であちこちと探し回り、自身も働いてお駄賃をもらったり、親切な人に助けてもらいながら、漸く重病のお母さんを見出し、生きることを諦めかけていたお母さん自身も手術を受けて回復が期待できる段取りとなる、という話です。

 

この物語では、幼い少年が母を求めて遠い異国に、しかもろくに金も持たずに探しに行く様子に、心が打たれます。以前にご指導を給わりました小倉清先生からは、この本が読まれるのは小学校の3、4年で、この時期をすぎると子どもたちはもうこの本には振り向かなくなるとうかがったことがあります(ただし、子どもの成長には個人差がありますが)。この頃の時期は専門用語では潜伏期と呼ばれ、この年齢でのあり方、この年齢で決心した事柄を生涯変わらずもち続けることが少なくない、とても大切な時期です。「自分はもらい子なのではないか?」とか「家出をしたら、そこで実の父親や母親に出会うのではないか?」と、後から思えばおかしな想像、空想をしたことがあったと思い返される方もおられるかもしれませんが、それはこの時期特有のものです。親御さんから距離をとって、それ以外の学校の先生や塾の先生などとの関係の中で自身を立て直し、本当の自分を見出そうと試行錯誤もあったりします。ある意味とても思索的、哲学的になるということでもあるので、親御さんにはそんなお子様の気持ちを大切にしてあげていただきたいものです。


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