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日本ブリーフサイコセラピー学会 第31回オンライン大会に参加しました(2)

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日本ブリーフサイコセラピー学会 第31回オンライン大会に参加しました(2)

2021年7月17日

今回は先回に続き、6月26日―27日の2日間に渡って開催されました日本ブリーフサイコセラピー学会のオンライン大会に参加したご報告です。ご紹介するのは本大会のもう1つの目玉とも言える、米国スコット・ミラー先生の「意図的練習の活用によって治療効果を高める」という特別講演です。スコット・ミラー先生は、ブリーフセラピーの大きな柱でもある解決志向アプローチの流れにいる心理療法家なのですが、最近は「どのようにしたら治療者は自身のスキルを高め、より効果的にクライエントに手を差し伸べるのか?という大きな問題に取り組んできました。ですから、これはクライエントさん向きというよりも治療者向きの話にはなります。

 

ミラー先生の研究は画期的ですが、普段臨床の場で手を尽くしている治療者にはちょっと冷や水を浴びせる用なところもある衝撃的なものといえます。というのも、治療者は経験を重ねれば重ねるほどクライエントさんをサポートするスキルが上がるものと信じられていたのですが、必ずしもそうでもない、という研究結果になったからです。もちろん治療者は、最初は経験を重ねることによりどんどんと腕が上がり、平均的なレベルでの援助を行うことができるようにまではなるので、治療者の専門性は甘く見られるべきものではありません。ただある程度の経験を積んだ後はなかなか上達せず、むしろ腕が落ちてしまうことさえ少なくないといいます。これでは、日頃苦労して援助の方法を考えてきている治療者はがっかりしますよね。経験は人を助けますが落とし穴もあり、経験が多いゆえに、一人のクライエントさんに対して役に立った援助法が別なクライエントさんにも役に立つだろうと思い込んだりして、でもクライエントさんは1人1人異なる悩み方をされていますから、逆にそれがつまずきの原因になったりするということのようです。治療者が柔軟性を失ってしまうことが治療にはマイナス、ということですね。逆に、経験の少ない治療者が真摯にクライエントさんの援助を工夫する中で最善の方法を見出し、クライエントさんの信頼を得られ、治療もうまくいく、ということも実際に少なからずあります。

 

それでは、治療者はどのようにしたら自身の腕を上げられるのか? その問いに答えるためのミラー先生の発見はある意味盲点を突いたとも言えるもので、「治療者がスキルを高めるための工夫は、治療者の治療中の行動の観察からは見つからず、実は治療の場面以外でどのような工夫をしているかが大きな鍵を握っている」と指摘したのです。なるほど・・・ですね。治療者は真摯に、日々向かい合うクライエントさんに貢献できる方法について苦慮していますが、実はウルトラCというのは存在しません。裏を返せば、今持っているスキルをほんの少しだけ上乗せできるような工夫の積み重ねこそが、腕を上げるための王道だ、ということです。それは地味ですが考えてみればもっともなことで、アスリートの皆さんが強くなるために、当たり前の素振りや型稽古のようなことを繰り返すこととにある意味似ていると言えます。素振りや型稽古は漫然となされているのではだめで、自身のまずいところを僅かでいいので改善するための方策を発見する工夫こそが大切なのでしょう。今回の講演を通して、私も反省材料とさせていただき、今後も日々精進していきたいと感じた次第です。

 


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